ひとりかくれんぼは降霊術の一種とされており、実行することによってさまざまな怪奇現象が起こると言われています。
僕自身、過去に2度、ひとりかくれんぼを実行したことがあるのですが、やはり不可解な現象が相次ぎました。
降霊術や呪術の観点から見たひとりかくれんぼの危険性については別記事にて考察していますが、今回は科学的な観点からひとりかくれんぼを解明していきます。
ひとりかくれんぼについて詳しく知りたい方は、まず初めにひとりかくれんぼをガチでやってみた体験談まとめをご覧ください。
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ひとりかくれんぼは科学的に解明できるか?
ひとりかくれんぼは、果たして「単なる都市伝説」という言葉で片付けてしまってよいものなのでしょうか?
過去の経験から言わせていただくならば、ひとりかくれんぼは冗談抜きでやめておいたほうがいいです。
僕も最初は「たかが都市伝説だろう」と甘く見ていたのですが、いざ実行してみたら本当に痛い目を見ました。
これは、悪霊がどうとか、呪術がどうとか、決してそういった話ではないのです。
──こう断言してもいいでしょう。
「正しい環境、正しい手順、正しい方法でひとりかくれんぼを実行すれば、十中八九、何かが起きる」
逆に言えば、何も起きないということは、どこかしら、何かしら、ひとりかくれんぼのやり方を間違っている可能性が高いということです。
それほど、ひとりかくれんぼという遊びは、ほぼ確実に何かが起きるように作られているのです。
「感覚遮断」によって幻覚を見る
実際にはそこにない色や物体を見るために「幻覚剤」は必要ありません。
たった15分間、感覚を遮断した環境に身を置くだけで、精神的に正常な人間の多くが幻覚を見る可能性があるのです。
ひとりかくれんぼでは、家の明かりをすべて消し、テレビのみ点灯させた状態でどこかに隠れるように指示されます。
そして、ルールにも明記されている通り、必ずひとりで行うこと、隠れているときは静かにする、という条件が課されています。
もはや、ひとりかくれんぼに含まれるすべての要素が「感覚遮断」につながっていると言い切ってもいいでしょう。
ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ(UCL)の心理学者Oliver Mason氏のチームが行った実験によると、
「健康な被験者19人を、光と音を完全に排除した感覚遮断室に15分間入れたところ、被験者の多くが、幻覚や妄想、抑うつ感を経験したと訴えた」
という結果が得られたそうです。
ひとりかくれんぼはある種の「極限状態」
人間にとって、光のない暗闇──つまり、感覚が遮断された状況で長い時間を過ごすことは、たいへん大きな苦痛を伴う行為です。
ひとりかくれんぼの状況というのは、ある意味で「極限状態」と言えるでしょう。極限状態では、以下のようなことが起きてもなんら不思議ではありません。
- 緊張、不安、恐怖を常に受け続ける
- 幻聴や妄想が現れ、論理的思考ができなくなる
- 時間感覚、方向感覚にも異常が出てくる
ひとりかくれんぼの実行中は何が起きても不思議ではない、ということがお分かりいただけましたでしょうか?
ひとりかくれんぼはやめたほうがいい3つの理由
精神的に大きな負担がかかる
ひとりかくれんぼのやり方とルールを見ても分かる通り、ぬいぐるみの準備段階に始まり、実行の手順や禁忌などについても詳しく定められています。
それぞれの手順に超自然的な意味合いがなかったとしても、人は「それらしい」という一点のみで簡単に精神や肉体を左右されてしまいます。
例えるならば、プラシーボ(プラセボ)効果ですね。
「権威ある医者から『絶対に効く』と言われて出された薬なら、仮にそれが偽薬だったとしても症状が改善する」
思い込みや暗示の力は、それほど侮れないものなのです。
「もっともらしさ」は人をトランス状態へと導く
心霊現象の類を信じていないにしろ、心のどこかで「何か起きるかもしれない」という思いがわずかでもあれば、それはたちまち増幅していきます。
ひとりかくれんぼは、準備段階から終わらせ方に至る細かい箇所まで「神道」や「呪術」などの裏付けがなされています。
こういった裏付け──つまり、それらしい、もっともらしい、ということ自体がひとりかくれんぼに真実味を与え、人をトランス状態へと導いてしまうのです。
トランス状態は変性意識状態とも呼ばれ、通常とは異なる意識状態のことを指しています。トランス状態に入ると、幻覚や幻聴を感じることもあります。
ひとりかくれんぼで不可解な出来事が起きてしまった場合は、自分自身がトランス状態に入ってしまっていることも検討すべきでしょう。
まれに本物が紛れ込んでいる
どんなものにでも、どんなことにでも、まれに「本物」が紛れ込んでいることは珍しいことではありません。
Q.神はいると思う?
A.インターネットで見た
偶然といえば偶然、奇跡といえば奇跡、運命のイタズラといえば運命のイタズラ──そういった「言葉で片付けられないもの」は、間違いなく存在しています。
科学的根拠があるとされている現象でも、仮説の範疇(はんちゅう)を超えていない、あるいは「観測はできるが、まったく原理が分からない」といったものも多くあります。
科学は正しいから科学であって、科学で解明できないものは永遠に科学では解明できない──否、科学では解明できぬものなのです。
科学的根拠が示されているものは等しく「正しい」ものですが、それが「真実」であるとは限りません。過去に正しいとされてきたものでも、真実でなかったものはあります。
正しさは時代に左右されますが、真実はそうではありません。時代に左右されないからこそ真実なのです。
まことしやかに囁かれている都市伝説の中にも、真実が紛れ込んでいる可能性は十分に考えられます。
「たかだか怪談話」で終わればよいですが、そうでなかった場合は取り返しのつかないことになってしまうかもしれませんね。
さらに興味が深まってしまう
もし、ひとりかくれんぼで幻聴や幻覚、不思議な現象、異質な感覚を体験してしまったとしましょう。
どうでしょう、今、非現実の真っ只中に自分がいるのだとしたら──。怖いと同時に、どこか楽しいという感情が湧き上がってくるのではありませんか?
カナダの心理学者であるダットンとアロンによって1974年に発表された、感情の生起に関する「生理・認知説の吊り橋実験」という学説があります。吊り橋効果、恋の吊り橋理論と呼んだほうが馴染み深いかもしれません。
一般に感情は「出来事→その出来事への解釈→感情」という経路で発生すると考えられており、必ずしも出来事と感情が直結しているわけではありません。
つまり、非現実的なものに対する恐怖と愉悦といった感情は、決して対極にあるものではなく、同時に発生するものなのです。
非現実を追い求めると破滅する
非現実に恐怖を感じて止まれればよいのですが、非現実に対してさらなる興味が出てきてしまうと、自分を破滅へ導く結果になってしまう危険性もあります。
僕の場合がまさにそれでした。ひとりかくれんぼで非現実的な体験をしてしまったばかりに、日常の中でも、自分の意志とは関係なく不思議な現象に巻き込まれることが格段に多くなってしまったのです。
無意識のうちに自己暗示をかけてしまっていた可能性もありますが、端的に言えば、いわゆる「視える人」になってしまった──換言するならば、俗に言う「チャンネルが合ってしまった」という状況でした。
周りで起きる不可思議な現象に振り回されて心身ともに疲れ切っている一方で、心のどこかでは「自分は今、非現実的な世界を体験しているのだ」という喜びや優越感を抱いていたのだと思います。
その結果、さらに非現実を追い求める形となり、夢のコントロール技術の習得や、幽体離脱の実験と検証など、さまざまな危険領域に足を踏み入れてしまうことになってしまったのです。
まとめ
不幸にも、ひとりかくれんぼは、僕が「非現実への門」を叩く入り口となってしまいました。
たった一度の過ちで今後の日常生活に大きく支障をきたしてしまう場合もあるので、オカルトや噂話の取り扱いにはくれぐれも注意しましょう。
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