ひとりかくれんぼに失敗してからというもの、身の回りで不可解な出来事が起こり始めました。
ひとりかくれんぼは、実行中だけではなく、その後の生活においても悪影響を及ぼす危険性もあり得るのです。
今回はその警告も兼ねて、実際に僕が体験した異変の数々をお話ししていきます。
ひとりかくれんぼについて詳しく知りたい方は、まず初めにひとりかくれんぼをガチでやってみた体験談まとめをご覧ください。
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幻覚や幻聴の類は「心霊現象」によるものなのか?
初めに言っておきますと、自分の身に起きた異変や不可解な現象、体験——いわゆる超常現象——を心霊現象によるものだとは考えていません。
あくまで、
- 「ひとりかくれんぼに失敗してしまった」という事実
- 「本当に憑かれてしまったのではないか?」という思い込み
が異変の原因だと考えています。
過度のストレスと疑心暗鬼によって、一時的に変性意識状態に陥ってしまっていた可能性が高いです。
「ひとりの人間の頭の中」で起きていることは「事実」となる
ただ、もし仮に精神的要因から生み出された異変だったのだとしても、そういった現象が「ひとりの人間の頭の中で起きている事柄」である以上、それらは「事実」となります。
自分以外の人間の頭の中を覗くことは、誰にもできません。極端な話、その人がもし「私は幽霊を見たのだ」と言っても、本人以外はそれらを現実か、幻なのかを断定はできないのです。
結局、世界を見せているのは脳です。眼球ではありません。眼球から入ってきた情報を脳で再構築し、それらを現実として見せているに過ぎません。
そういった意味でも、僕は「ひとりかくれんぼのような降霊術を遊び半分で試すべきではない」と考えています。
異変その1「身体の異常」
まず、現れたのは身体の異常でした。
ひとりかくれんぼに失敗した日から、風邪を引いているような状態が2〜3ヶ月ほどだらっと続きました。
頭がぼーっとしたり、身体がやけに重く感じたり、上手く物事を考えられなかったり、脳が薄い膜で覆われているような感覚がしたり──。
最初のうちは「風邪でも引いたのかなあ」と思っていましたが、熱が出ることもなく、咳や鼻水といった症状もありませんでした。
異常はすべて右半身に集中
何よりも奇妙だったのが、身体の異常がすべて体の右半身に集中していたということです。
頭痛も、喉の痛みも、異常な肩凝りも、耳鳴りも、すべて決まって「右半身」に現れていたんですよね。
常に恐怖に怯えながら日常生活を送っていたので、もしかすると極度のストレスが心身に悪影響を及ぼしていたのかもしれません。
ただ、右半身に以上が集中していた原因は未だに分からないままです。
突然、躁状態に移行する
今にして考えてみると、僕の精神状態は「躁うつ」にも近かったように思います。
突然、首の後ろが熱くなったかと思うと、不意に気分が異常なスピードで高揚し始め、得体の知れないパワーが溢れてくるのです。
首の後ろが熱くなる感覚は、まるで、漫画「GANTZ」の世界を彷彿とさせるようなものでした。
デフォルトの状態で脳内麻薬がドバドバと出ている感覚──これを僕は「超(スーパー)ひとり人状態」と呼んでいました。
「超ひとり人状態」のときに感じることは、無尽蔵の無敵感、幸福感です。
「ひたすら楽しい」「今なら何でもできそうな気がする」「パワーがどんどん溢れてくる」
まさに「無限のパワー」を手に入れた気分でした。
効果が切れると途端にうつ状態に
しかし、超ひとり人状態の持続時間は短く、長くてもせいぜい20分程度でした。その効果が切れると、途端に激しいうつ感情が襲ってくるのです。
反発状態になると、世の中のすべてのものが呼吸をしているかのような錯覚が頻繁に起きるようになります。
ベンチや壁のような「決して動くことのないようなもの」でさえ、まるで呼吸をしているかのように、膨れたり、縮んだりを繰り返し始めます。道路がゆらゆらと波打つ錯覚もありました。
この「波打つ感覚」が面白く、無心で部屋のカーテンを2時間ほど見つめ続けていたこともあります。完全にイカれています。
ダムが決壊したように、負の感情が、これでもかというほど大量に溢れ出てくる──。まるで、先がまったく見えない真っ暗闇の中をひたすら歩いているような、そんな感覚でした。
何をやっても楽しくない、希望なんてない、恐怖しかない状況にいる僕にとって、たまに訪れる「超ひとり人状態」だけが唯一の心の支えでした。
「ああ、早く首の後ろ熱くならないかなあ」と、いつも「超ひとり人状態」を心待ちにしていたのをはっきりと覚えています。
異変その2 「線路に引っ張られる感覚」
最高に気分がいい「超ひとり人状態」の反動なのか、負の感情の塊「絶望級ひとり人状態」になると、幻聴や幻覚が生活に支障を来すレベルでひどくなります。
あるときは、ホームで電車を待っている際、線路に体が引き寄せられる感覚がしたこともありました。まさに、線路に引っ張られているような感覚です。
線路がぐにゃりと波打ち始め、その動きに合わせて、身体が勝手に線路に引き寄せられてしまうのです。このときばかりは本気で「死」を覚悟しました。
「あ、これ本気で死ぬパターンかもしれない──」
そう思った瞬間、全身に鳥肌がぞわりと立ち、刹那、後ろに尻餅をつく形で転倒し、なんとか事なきを得ました。
この経験がきっかけとなり、心の底から「ひとりかくれんぼなんてやらなきゃよかった」と激しく後悔するようになります。
「非現実を非現実のまま感じること」と、「現実世界で非現実を感じること」には、およそ天と地ほどの差があります。
現実世界にまで非現実の感覚を持ってきてしまうと、最悪、命の危険さえあるのです。
異変その3「コナンくん」
ひとりかくれんぼの合間にやった降霊術「ひとりにらめっこ」を実行して以来、視界の隅に「コナンくん」のような小さな少年が映るようになりました。
部屋のすぐ脇にあるベランダにぼおっと少年が立っている姿がちらりと見えたり、トイレでふと顔を上げた瞬間、天井から少年がぶら下がっているように見えたり——。
身長は130〜140cmほどで、服は「コナンくんの姿そのまま」という感じでした。ジャケットが漆黒だったのを覚えています。なぜか、人家の車庫を通り過ぎるときに出没することが多かったです。
一番怖かった「コナンくん」
一番怖かった「コナンくん」は、友人5人と円になって話していたときです。コナンくんは、ちょうど、その円の中心に立っていました。
コナンくんは、とにかく眼球が驚くほど大きいのです。まんまるの真っ黒な穴がぽっかりと——顔の半分以上ほどを埋め尽くして——空いています。
ジブリファンが書く映画「ゲド戦記」クモまとめ!性別や本当の正体は? | スタジオととろ〜ジブリのファンサイト〜
映画「ゲド戦記」に出てくる怪物のようでした。怖すぎて直接は見られなかったのですが、おそらく、このような顔です。
誰かが話すたびにその方向をギョロリ、誰かが話すたびにその方向をギョロリ、誰かが話すたびにその方向をギョロリ——。
言葉を発した人間の方向にぎゅるりと首を回して、じぃっと見つめるだけ。ただ、それだけ。ただ、いるだけ。
僕は、怖くて、怖くて、友人の話に「はあ」とか「へえ」とか間抜けな相槌を打つので精一杯でした。
はっきりとコナンくんを見たのはそのときぐらいなもので、それ以降はだんだんと出現頻度が低くなっていき、3ヶ月が過ぎる頃にはぱったりと姿を見せなくなりました。
まとめ
結局、心身の副作用が落ち着くまで、1年ほどはかかったでしょうか。
果たして、僕の身の回りで起こった不可解な出来事は、すべて脳が誤作動を起こした結果によるものだったのでしょうか。
いずれにせよ、これらの異変は「ひとりかくれんぼによる副作用」と考えるのが妥当でしょう。
時期的にも異変が現れ始めたタイミンがぴたりと符合しますし、精神的にかなりの負荷がかかっていたのは間違いありませんので。
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