ひとりかくれんぼをガチでやってみた結果、玄関先に身長5mの赤い大女を召喚してしまいました。
あの体験は、人生の中でも1、2を争うほどインパクトのある出来事でした。決して忘れることはできません。
赤い女は、果たして「訪問者」だったのか、それとも「八尺様」だったのか──。
今回は、身長5mの赤い女を見るまでの流れと、赤い女の正体についての検証をまとめていきます。
ひとりかくれんぼについて詳しく知りたい方は、まず初めにひとりかくれんぼをガチでやってみた体験談まとめをご覧ください。
注意
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身長5mの赤い女を降霊術で召喚するまで
ひとりかくれんぼに手を出してしまう
高校生だった僕は、部屋で寝っ転がりながらアイスを頬張り、テレビをだらだら見ているだけという、しょうもない夏休みを送っていました。
当時はオカルトや心霊の類にハマっていたこともあり、たまたま大型掲示板「2ちゃんねる」のオカルト板で目にした「ひとりかくれんぼ」に、どうしようもなく興味を引かれてしまったのです。
ぬいぐるみに入れてはいけないもの
通常、ひとりかくれんぼに使用するぬいぐるみには、米と、ひとかけらの爪のみを入れます。
それ以外のもの──たとえば、髪の毛や唾液など──を入れることは非常に危険とされ、自身を構成する根源に近いものほど、危険度が高いとされています。
詳しくは、ひとりかくれんぼの危険性についての考察でもまとめていますが、ぬいぐるみに入れるものによって「ひとりかくれんぼの危険度」が変わってきます。
しかし、心霊現象否定派だった僕は、ひとりかくれんぼの検証のため、
- 米
- 両手両足の爪
- 毛髪(切れ毛)
- 体毛数本(縮れ毛)
- 少量の鼻クソ
- 唾液と体液
- 少量の血液
- 動物の肉(豚肉と鶏肉のハイブリッド)
をまとめて1体のぬいぐるみに詰め込んでしまったのです。
肌身放さず持ち歩き、ぬいぐるみに愛を込めてしまう
ひとりかくれんぼでは、ぬいぐるみに愛を込めれば込めるほど危険度が上昇する、とされています。
何を隠そう、ひとりかくれんぼの火蓋は「自分で作り、自分で名付けたぬいぐるみを刺す」ことで、切って落とされるのですから。
愛情を注ぎ込んだ分だけ、刺されたときの痛みや憎しみ、怒りが跳ね上がるのは当然と言えるでしょう。
僕の場合、初めて作ったぬいぐるみ「モンチッチ」を、バイト中はもちろんのこと、常に自分の近くに置いていました。
一緒にいる時間が長ければ長いほど、ぬいぐるみへの愛も深まると考えたのです。
特級呪物「モンチッチ」
モンチッチは、友人が墓場で拾ったぬいぐるみであり、元より曰く付きの呪物でした。
本来、ぬいぐるみはひとりかくれんぼの実行直前に作られるものです。しかし、モンチッチに限っては、作成から数日の間を僕と過ごしました。
そのせいなのか、モンチッチを持ち歩いているだけで「不可解な出来事」が多く起きるようになっていったのです。
原因不明の体調不良、幻聴、幻覚、記憶の混同、金縛り、悪夢、猫に唸られる、などの現象が頻繁に起こっていました。
どうやら、歪んだ愛情を注がれたモンチッチは、このときすでに「持っているだけで不幸に見舞われてしまう恐怖のぬいぐるみ」と化していたようです。まさに特級呪物です。
初のひとりかくれんぼを決行
ひとりかくれんぼの実行時間である丑三つ時──夜中の3時は、霊が活発になる危険な時間帯と言われています。
しかし、初のひとりかくれんぼは、都合により「昼間」になり、さらに呪物である「モンチッチ」は非番でした。
このとき、ひとりかくれんぼに抜擢されたぬいぐるみが「FILE No.2のドコモダケ」でした。
ドコモダケは、家族全員がauにもかかわらず、なぜか自宅で発見されたという経歴があり、体内には「炊きたてのあきたこまち」が詰め込まれていました。
初のひとりかくれんぼでは、以下のような現象が起きました。
- 足音が聞こえる
- テレビの映りが急に悪くなる
- なぜか猫の首輪がなくなる
真夏の昼間なのに、なぜか家の中は涼しく、暗かったのを覚えています。あまりの恐怖から、ひとりかくれんぼを初めて30分と持たずに終了となりました。
ドコモダケは、後日、売れ残りの花火で炊き上げられ、無事に1回目のひとりかくれんぼは終わったのです。
身長5mの赤い女と玄関でエンカウント
ドコモダケを花火で燃やし、お清めを済ませた次の日、ついに出会ってしまったのです。深夜1時半、突然のエンカウントでした。
280 :AF◆aMeY0/urE:2008/08/20(水) 01:39:29.78
うはwwwww階段上がるとき、玄関に誰かいたの見えたwww
髪長い赤い女。身長めちゃでけぇ。天井に腰つきそうだった。
たすけて
玄関に赤い女が佇んでいるのを目撃してしまったのです。
服や肌は真っ赤に染まっていて、黒い髪は長く、裸足、手はだらりと下げており、腰は天井の高さで「くの字」に曲がっていました。
赤い女はぴくりとも動かず、まるで絵のように、その場に静止していました。思い出すだけでもゾッとするような、強烈なイメージが脳裏に焼き付いています。
僕は不覚にも気絶してしまったものの、あろうことか、目が覚めても赤い女はまだ消えていなかったのです。
恐怖こそあれど、まだ消えていない女に怒りを覚えた僕は、自分の部屋に「殺虫エアゾール」を取りに行きました。無論、成敗のためです。
しかし、殺虫エアゾールを片手に玄関に向かったところ、赤い女はその場から完全に姿を消してしまっていたのです。
身長5mの赤い女の正体についての心理的考察
「赤い女はただの幻覚である」という仮説のもと、赤い女の正体について考察していきます。
仮説「心霊現象は脳の誤作動である」
「あらゆる心霊現象は脳の誤作動である」と考えている僕にとって、赤い女との出会いは圧倒的、かつ強烈な体験でした。
しかし、僕の立場はあくまでも心霊現象否定派の人間であり、赤い女についても「脳のエラー」だと結論づけています。
確かに、これまで「科学や常識では説明できない不可解な出来事」に巻き込まれた経験は一度ではありません。
百歩譲って赤い女の正体が心霊現象の類だったのだとしても、その姿を見せているのが「脳」であることに変わりはありません。
見たことのない景色は「夢」に出てこない
人間は無から有を作り出すことはできない、と言われています。
夢で見た景色や出会った人物も、人生のどこかで必ず目にしたことがある、もしくは、すでに脳が記憶した情報の組み合わせからできています。
どこかの道ですれ違っていたり、映画や本、写真、テレビで目にしていたり、はたまた小説で読んだときに想像した光景であったり──。
「想像」には、必ず元となる素材があります。インプットをしないことには、アウトプットすらできない。これが人間という生き物なのです。
つまり、身長5mの赤い女も、脳が記憶していた要素の複合体である可能性がとても高いのです。
赤い女の正体は、必ず僕の、過去の記憶にヒントがあるはず──。赤い女のイメージは、いったいどこから湧いてきたものなのでしょうか?
赤い女は脳が勝手に作り出した化け物?
「身長5mの赤い女は、脳が勝手に作り出した化け物である」という仮説を、最初の出発地点に設定したいと思います。
赤い女のイメージを作り出したということは、何らかの素材がすでに脳にインプットされていたと考えられます。
その素材となったものはいったい何だったのでしょうか。いくつか原因となったと思われるものをまとめてみました。
怪談新耳袋 第71話「訪問者」
「怪談新耳袋」は、現代の怪談話などを百物語形式で収録した本「新耳袋」を原作とするテレビドラマです。
5分ほどの短い作品ばかりなのですが、いずれもクオリティが高く、不気味かつ怖い仕上がりになっています。あからさまに怖がらせるタイプのものではなく、奇妙、不気味、後味の悪いような作品が多い印象です。
当時、僕はひとりかくれんぼに夢中になっていたと同時に、熱心に「怪談新耳袋」を観ていました。
中でも特に印象強く残っている作品が、怪談新耳袋 第71話「訪問者」です。
あらすじ
風邪で学校を休んでいる高校生の女の子。親は仕事で、家には一人。
そして、突然鳴り響くインターホン。
部屋のカーテンから覗いてみると、全身が真っ赤に染まった女が玄関の前をフラフラしているのを目撃。
もちろん恐怖で玄関を開けることはできなかったが、ある時、玄関の上のガラス越しに目が合い、魅入られてしまった。
風邪にもかかわらず、魅入られてしまった彼女はお菓子を食べ、布団を被り、赤い女を待っている。
次に来た時についに玄関を開けてしまい、その女を家に入れてしまった——。
おそらく、この「訪問者」のイメージが強烈に脳に残っていたのでしょう。本当に怖かった。
2chオカルト板「八尺様」
八尺様とは、2chオカルト板にて紹介された「怖い話」である。または、その話に登場する怪異のことを指す。
八尺様 (はっしゃくさま)とは【ピクシブ百科事典】
八尺様は、男のような声で「ぽぽぽ」と発声する、背の高い大女です。数ある2ch怪談話の中でも、特に強烈に印象に残っている話ですね。ちなみに、八尺はおよそ242cmです。
あらすじ
今から十年以上も前、語り手がまだ高校生だった頃の春休み。
一人で祖父母の家に遊びに来ていた語り手が広縁で寛いでいると、どこからともなく奇妙な音が聞こえてきた。
「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ…」
そして、目の前の2メートルはある庭の生垣の上を、帽子が動いていた。
なんだと思って帽子を目で追っていると、生垣の切れ目から白いワンピースの大女が歩いている姿が見えた。
帽子はその大女が被っていたのだ。
大女はそのままどこかに消えてしまい、気がつくと奇妙な音も聞こえなくなっていた。
なんか変な人がいるな程度に軽く考えていた語り手だったが、祖父母にその出来事を話した途端、二人の態度が急変。
じいちゃんはどこかに電話をかけ、大慌てで飛び出していった。
残されたばあちゃんに話を聞くと、さっきの大女は、「八尺様」と呼ばれる、魅入った人間を取り殺してしまう化け物だという。
そして、八尺様から逃げる準備が整うまで、お札と盛り塩に護られた部屋で一晩を過ごすことになったのだが——。
ネット上の「八尺様」は意外とキュート
ネット上には、なぜか「八尺様」のキュートな画像も多く存在しており、アイドル要素のある怪異です。
赤い大女は「訪問者」と「八尺様」のハイブリッド?
玄関に現れた「身長5mの赤い女」は、訪問者と八尺様のハイブリッドである可能性が非常に高いです。
赤い大女の特徴
- 身長は5mほどであった。腰を「くの字」に折り曲げないと、玄関に入らない。
- 真っ赤なワンピース、もしくは白いワンピースが血で染まったものを着ている。
- 手足の爪は長く、赤いマニキュア、もしくは血が塗られていた。
- 髪は黒く、手足の肌は真っ赤であった。
- 足の大きさは40〜50cmほどで、裸足であった。
- 手をだらりと前に垂らしたまま、まったく動かない。まるで静止画のよう。
以上の特徴を踏まえると、やはり「訪問者」と「八尺様」のハイブリッドだと考えるのが妥当かと思います。
2度目に現れた高身長の霊も赤い女だったのか?
2度目のひとりかくれんぼの最中、僕は再び「高身長の何者か」に遭遇しました。
足が見えていながら、顔は僕の正面にあり、腰はやはり天井付近にまで伸びていました。
色は赤くはなかったものの、もしかすると「アレ」も赤い女の仲間、もしくは本人だったのかもしれません。
まとめ
僕が降霊術「ひとりかくれんぼ」で召喚してしまった「身長5mの赤い大女」の正体について考察してきました。
ただの幻覚だったといえば確かにそうかもしれませんが、事実、赤い女を目撃してから、僕は次々と不可解な出来事に巻き込まれていくのです──。
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