『あれ? この行、いま読んだじゃん……。何回おなじところ読むんだよ……』
『あれ? いま文字だけ目で追ってて、ぜんぜん内容把握してなかった……』
『あれ? 知らん間に知らん登場人物出てて、知らんやつが知らん場所でよくわからんことしてる……』
こんな経験、したことありませんか?
恥ずかしながら、僕は数え切れないほど覚えがあります……。
ですが、これから紹介する方法を実践したところ、だいぶ安定して読書に集中できるようになってきました。
題して、『すぐに効く!読書に集中できないときの超シンプルな対処法3選』です。
どれも超かんたんにできるので、ぜひ『読書に集中できない!』『集中力が続かない!』というときに試してみてくださいね。
読書に集中できない人の特徴
- 本を開くと反射的に眠くなる
- 本を読み始めてもすぐに飽きる
- 直近一ヶ月のうち、1冊も本を読んでいない
- 昔は読書が好きだったのに、最近は本屋さんにも行っていない
思い当たる節がある方は、もしかすると「読書に集中できない人」かもしれません。
でも、大丈夫。
あるポイントにさえ気をつけて、対処法を知っておけば、だんだん読書中の集中力が続くようになってきますので。
【前準備編】読書をもっと気楽に捉えてみる
読書の心得
- 読書は「楽しむもの」と考える
- 本の内容はすべて理解しなくていい
- 最初から最後まで完璧に読もうとしないでいい
読書は「楽しむもの」と考える
ビジネス書にしろ、小説にしろ、本を読むという行為は「知的好奇心を満たす」とイコールなので、本来ならば「読書は楽しくて当たり前」なんですよね。
そこに『読書はこうあるべき!』とか『本は完璧に理解しなくちゃいけない』とか言う固定観念や既成概念が邪魔をするから、読書をなんだかつまらないものに感じてしまう——。
僕を含め、現代人はもっと「読書」に対して気楽に考えてみてもいいんじゃないかな、と。
読書は楽しむものであって、娯楽であって、勉学でもあります。気負わずに、自分なりの本の楽しみ方を見つけていければいいですよね。
本の内容はすべて理解しなくていい
正直に告白すると、僕自身、内容をほとんど理解しないまま小説を読んでいるときも多々あるんですよ。
最近『ニューロマンサー』っていうSF小説を読んだんですが、たぶん内容の3割も理解してない……。ただ、物語としては『よくわからんけどすげえ』って感じで楽しめたので良しとしてます。
ビジネス書でもそうですけど、相当な前知識や天才的な読解能力、理解能力がない限りは、その本のすべてを一度の読書で吸収することは困難です。
どうせ一字一句逃さずに読んだところで、一週間もすれば内容のほとんど忘れてしまいます。
それならば、自分が気になったところや納得したところ、そういった「ここだけ!」というポイントさえ抑えられていればいいのではないでしょうか?
読書の仕方がストレスになって、本を読むことを敬遠してしまってはもったいないですからね。
メモをするでもいいし、本に直接書き込んだっていい。ページの角を三角に折って、目印をつけたっていい。
読書は、自由だからいい。
最初から最後まで完璧に読もうとしないでいい
読書嫌いや本が苦手という方に多いと思うんですが、読書のとき「最初から最後まで完璧に読もうとしてしまう」んですよね。
本を読み慣れている人でも、ぶっ続けで、最初っから最後まで、最大限の集中力を発揮して読み切ることは相当ハードです。
時間が経てば集中力も切れますし、前回読んだ内容を忘れてしまうこともあります。
小説ならともかく、ビジネス書や参考書の類で「最初から最後まで完璧に読む必要はない」です。
目次にさっと目を通して、気になる見出しだけを抜き出して読み、ひとつでも「なるほど」というポイントがあれば、その本は自分にとって有益なものだったということ。
よくわからないまま——集中力も続かないまま本を読むぐらいなら、その時間を他のことに使ったほうがきっと心身ともに気持ちがいいですよね。
読書に集中できないときの3つの対処法
小説・ラノベ・ビジネス書——。どんな本を読むにしても、集中できないときの対処法は基本的にいっしょです。
- 「環境」を整える
- 「体調」を整える
- 「心」を整える
対処法は以上の3つです。実にシンプルですよね。
読書に集中できない原因は、必ず「環境」「体調」「心」のいずれかに該当します。
「環境」を整える
スマホはできるだけ「遠く」に
読書に集中する上で「もっともかんたんで、もっとも効果のある方法」ですね。
- 電源を切る
- 手の届かない場所に置く
- 通知が来ないように設定する
テキサス大学オースティン校のビジネススクール「マコームズ・スクール・オブ・ビジネス」のエイドリアン・ワード教授らの研究によると、『「スマホがそこにあるだけ」で集中力が低下する
1』とのことなので、読書に集中したいときはスマホを遠ざけるのが吉です。
読書の「場所」を変える
『周りがうるさくて、読書に集中できる環境じゃない!』というときは、読書の場所を変えてみましょう。
僕は読書に集中できないとき、公園や川辺などの自然環境下で読書をすることが多いですね。
ただ、周囲に自然環境がない方にとっては現実的ではありませんし、寒い時期には修行中の身でない限り、外での読書は厳しいものです。
読書に最適な環境を見つける上でポイントとなるのは、「読書以外のことができない場所」に行くこと。
自分の身の回りに「読書以外の誘惑」が多く存在していることが、読書に集中できない原因になってしまっているのかもしれませんからね。
考えられる場所としては、バスや電車などの交通機関内、図書館、カフェ、喫茶店といったところでしょうか。
「観客効果」を利用する
電車内や喫茶店などの「他人の目に触れる場所」で読書をすると、一人で読書をしているときよりも集中力がアップすることがあります。
これを「観客効果(または見物効果)」と言うんですが、ざっくり解説すると、「他人に見られているという感覚がパフォーマンスに影響する」ってことですね。
もちろん本人の性格や作業内容(読んでいる本の種類とか)によって効果は変わってくるので、あくまで知識程度として知っておくといいかもしれません。
ちなみに僕は、周りに人がいると逆に集中できない人です。まあ、観客効果も人によりけり、ですね。
Q.何を読めばいいかわからないんだけど?
そもそもの問題として、どんな本を読めばいいかわからない、なんてことがあるかもしませんね。
こういった場合は、
- ネットでおもしろい本を検索してみる
- 書店の特集コーナー(ベストセラーや話題作など)を見てみる
- おもしろかった本の同ジャンルや同じ作家の本を続けて読んでみる
という対処法が効果的ですよ。
「体調」を整える
仮眠をとる
手軽かつ爆発的な効力を持つ対処法、それが「仮眠」です。
NTSB2のメンバーで疲労の専門家のMark Rosekind氏によると、NASA(アメリカ航空宇宙局)が1995年に共同執筆した研究を参照した上で、「昼の26分間の仮眠で、認知能力が34%、注意力は54%も向上した
3」と言っています。
つまり、『「パワーナップ(15-30分ほどの短い仮眠)」は脳のパフォーマンスを向上させる』と科学的に証明されている、ということですね。
読書に集中できないときは、大人しくお昼寝しましょう。目を瞑ってウトウトするだけでも頭がスッキリしますよ。お試しあれ。
BGMを流す
次の項目の『「心」を整える』にも共通するポイントですが、読書に集中しやすい環境づくりのために「BGM」を流してみてはいかがでしょうか。
ここで注意すべきは「歌詞のない音楽」ということ。文章を読んでいるときに歌詞などの言語情報が入ってくると、頭が混乱して読書に集中できなくなってしまいます。
YouTubeで「読書用 BGM」「集中 BGM」と検索してみると、読書に最適なイイ感じのBGMを聴くことができますよ。
ちなみに僕のおすすめは雨の音や波の音などの「自然環境音BGM」ですね。経験上、もっとも集中に適してます。
飲み物を飲む(軽食を挟む)
あたたかいコーヒーや紅茶を片手に、静かな部屋でのんびり読書——。
聞いただけでヨダレがじゅるりと垂れてきそうなシチュエーションですね。
読書時の飲み物は、体調を整えるというだけでなく、気分転換や集中のスイッチ代わり、気分を上げるといった「心を整える」という意味でも効果的です。
「心」を整える
Q.他のことに気が取られて集中できない A.「今」に集中する
読書をしていると、つい『次はどんな本を読もうかな』とか、「次」のことを考えてしまいがちです。
読書に集中できないときこそ、ひたすら「今」目の前にあるものにだけ頭のフォーカスを合わせましょう。
悩み事や考え事があるときは、まずそっちを片付けてから。
『頭の中が散らかっていてしょうがない!』ってときは「瞑想」も効果的です。
Q.本を買うだけで満足してしまう A.気が向いたら読めばいい
読書は「読みたいときに読む」がベストタイミングです。
読みたくないときは、無理に読まなくても大丈夫。時には本との距離を置いてみることも必要かもしれませんよ。
本の積読に関しては、『積読を解消したい!積まれた本を効率よく消化する3つの方法』で詳しくまとめているので、そちらも参考にしてみてください。
積読を解消したい!積まれた本を効率よく消化する3つの方法
Q.読書のための時間が確保できない A.スキマ時間を活用する
『よし、読書をしよう』と思うと、どうしても読書のためにまとまった時間を確保しようとしてしまいがちですが、もっと気軽に考えてみましょう。
別に1時間ぶっ通しで読む必要もなければ、「最低10ページは読まなきゃいけない」なんて制約があるわけでもないですよね。
読書に集中できないときは、集中できないなりに、スキマ時間を利用して、ちょっとずつ読み進めていけばいいのです。
どうしても集中できないときはオーディオブックで聴読する
僕の場合、どうしても読書に集中できないときは、ぼーっとしながらオーディオブックで聴読してますね。
オーディオブックは目や手がフリーな状態で読書を楽しめるので、時間の有効利用にも、スキマ時間での勉強にもバッチリ。
AmazonのAudibleでは30日間の無料体験もできます。トライアル中に解約すれば、料金は一切かかりません。
僕はAudibleを無料体験したのち、サービスを解約してaudiobook.jpに乗り換えました。こっちのほうが本の種類も豊富ですし、使い勝手がいいんですよね。
『どうしても集中して本を読めないんだよなあ』『読書苦手なんだよなあ』って方は、いっそのこと発想を転換させて「耳で読む読書」を試してみてはいかがでしょうか?
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