「本を読みたいけど高くて買えない」を解決する心理テクニックとは?

『読書を習慣にしたいけどいかんせん高いんだよ……』

本を読みたいな、と思ってる人の中にも"高い"という理由で敬遠してしまってる人もいるかもしれません。

うん。本は高い。これは否定しません。

ちょっと考えてもらいたいのですが、たとえばゲームを思い浮かべてみてください。

1本あたりだいたい5,000円程度、高いものだと7,000円ほどしますよね。

でもゲームが好きな方なら「おもしろそうだったら買う」という選択をするんじゃないでしょうか?

たとえば映画。大人チケットだと、だいたい1,500円ぐらいですか?本1冊の値段と近い金額ですよね。

これもゲームと同じ。チケットが1,500円でも「おもしろそうだったら観る」と思うんですよね。

なぜ読書だけは「おもしろそうだったら読む」になりにくいんでしょう?

その理由を心理学的に分析して、これから本を手に取りやすくなるようなヒントを書いていきます。原因がわかれば対策も打てるってもんです。

読書は娯楽?投資?

『本は高い!』と思うのは、読書を投資として捉えているからではないでしょうか?

冒頭で出てきたゲームや映画は「娯楽」の部類ですよね。だから気兼ねなくお金を差し出せる。損をしても「趣味だからいっか」って割り切れますからね。

ところがどっこい読書を「投資」として捉えているとどうでしょうか?もし読んでみてつまらなかったら…?身になる知識がひとつもなかったら…?

投資になると必要以上に損をすることを恐れてしまうんです。だから『おもしろそうだな』と思ってもなかなか購入まで踏み切ることができない。

読書は娯楽だ!!!!!

『本が読みたい。けど読めない』と思っているのであれば、もはや「読書は娯楽である(ドン!」と割り切っちゃうのも手です。

たしかに読書と聞くと、他の娯楽に比べて固いイメージがありますよね。本を読むことで役に立つ知識が得られるのは事実なので、勉学の側面が強いことは否定できないです。

しかーし!中には「は?」とブチ切れたくなるレベルの本もあります。これはゲームとか、映画とかと一緒ですよね。

そういうときの対処法は他の娯楽と一緒です。「金返せ!!!!!!」でおっけ。「うっわ、マジつまんなかったわー」とTwitterにつぶやけばおっけ。

成功のために読書をするのはハッキリ言って変

俗に言う成功者の人たちは、さも念仏のように『成功したければ……本を読みなさい……』とか言ってるイメージありますが、本読んだからって成功しない人は成功しないからね???

本を読んでなくても成功してる人はいます。読書を自己投資として捉えるのであれば、本に書いてあることをひとつでもいいので実践してください。

そこまででワンステップです。「読書からの〜、行動!」までやってはじめて自己投資と呼ぶんです。それ以外は!!趣!!!味!!!!

——と、このように考えるとちょっとは本を手に取りやすくなりませんか?

おもしろかったら買えばいいし、つまらなかったら売るでも、酷評するでもいいです。それも楽しみ方のひとつでしょう。だって娯楽なんだもん。

読みたい人が読めばいいんです。別に読みたくなければ読まなくていいんです。だって娯楽なんだもん。

魔法の言葉。だって娯楽なんだもん。

『もったいない』が判断力を奪う!サンクコストとは?

サンクコストってのは、回収不可能になった投資費用のことです。埋没費用とも言います。

たとえば1,500円で買った本を読みはじめて、開始5分で『は?つまんな』って思ったとしますね。

もしそう感じたのであれば、今すぐ読書を中断して、即刻ブックオフに売って、別の楽しいことに目を向ければいいはずです。

それでも多くの人は『せっかく買ったし……。1,500円もったいないよな』と感じて、無理して最後まで読もうとしちゃうんですよね。

1,500円っていう支払ったコストはどうやったって返ってこないのに、『もったいない』って心理が未来の選択に影響を与えてしまうんです。

その結果、

買ったはいいものの読まない本がどんどん積み重なっていく→読書に対する自己肯定感が下がる→読書嫌い→本高い

ってなってしまうんじゃないでしょうか?

このような心理現象を経済学ではサンクコスト効果行動経済学ではコンコルド効果と呼びます。意味は同じです。

先入観や思い込みで判断が歪む「認知バイアス」

先入観とか思い込みとかで判断が歪められてしまうことを「認知バイアス」って言います。

さっきのサンクコスト効果も認知バイアスのひとつ。サンクコスト(お金/時間/労力)がムダになるのを恐れて、損するとわかっていながら後に引けなくなる心理現象です。

ではなぜ、サンクコスト効果は起きてしまうのか?

その理由は以下の心理が関係していると考えられてます。読書のことに置き換えて考えてみてください。

  • 認知的不協和→損したことを認めたくない!みたいな心理
  • 現状維持バイアス→今さら行動を変えるのは損だろ…と感じる心理
  • 一貫性の原理→はじめたことは最後までやり通したい!みたいな心理

『うわ……わかるわ……』ってなった方、多いんじゃないでしょうか?

「今さら本を読むのをやめたら損しちゃうんじゃ???」
「1,500円出して買ったし……がんばって最後まで読もう」
「続けることは正義!だから何が何でもこの本読みきらなくちゃ……」

その結果——途中で挫折。結局読まない。ってなっちゃう。もう嫌ですよね、そんなの。

ちょっとでも本が買いやすくなる考え方

大前提として読書は娯楽。投資と考えて腰が引けてしまうぐらいなら、そう捉えてしまいましょう。

次、ポイントです。

「一度に多くのことを吸収しようとしない」

何言ってんの??って感じた方もいるでしょう。でも声を大にして言いたい。

たった一回の読書ですべての内容を理解し、記憶できるのは、生まれつきの天才か宇宙人だけ

はい、ここテストに出まーす。

『せっかくお金出したのにぜんぶの知識を吸収しないともったいない!!!』って思っちゃうのはわかります。でも本は逃げません。あなたが逃げるだけ。

1行でも心に響く言葉に出会えたら、それでいいの

吸収できるまで読めばいいんです。何回に分けて読んだっていいし、最初っから1ページも飛ばさずに読まなくてもいいんです。そんなルール、読書にはない。

読み方は自由!本の使い方も自由!好きなときに、好きなように、好きなやり方で、読む!!それが読書の楽しみ方!!!!なのでは?!?!

映画だって記憶に残ってるシーンはごく一部じゃないですか?『あのセリフよかったなあ』とか『あのシーンきれいだったなあ』とか。

読 書 も そ れ で い い 。

どこかひとつでも、たった1行でも、自分の役に立つような、人生の糧となるような言葉に出会えればそれでいいんです。オールオッケー。それだけで1,500円の価値はある。

しかも読書の場合、何度でもその感動を味わえるのです!ヤバない?一回読んだら砂になって消えるとかないですからね、本は。何度読んでも1,500円。煮ても焼いても1,500円。

だいじなこと

大事なことなのでもう一度言いますが、『読書はしたい人がするもの』という認識でいいです。

勉強だって、スポーツの練習だって、なんだってそう。必要だと思ったらやればいいし、必要じゃないと思ったらやらなくていいんです。

『本読みたいな…でも本買えないな…』って悩んでる人は、まず一歩踏み出して本に触れてみてください。ゆるーく。気負わずに。

魔法の言葉を思い出して。「だって娯楽なんだもん」。大抵はこの言葉でなんとかなります。

——え?本買ったけどつまんなかった?別によくない?"だって娯楽なんだもん"

——え?ネットでの評価は上々だったのに読んでみたら思ってたんとちゃう?別にいいじゃん。"だって娯楽なんだもん"

まずタイトルみて「どんな本かな?」って想像して、本をとって、表紙を見て思うがまま、感じるがまま心を動かしてみてください。

そんでパラパラっと目を通してみてください。目次、あとがき、見出しとか。電子書籍は試し読みでおっけー。レビューがあればレビューも参考に。

おもしろそうだったら読む。そうじゃなかったら読まない。気になるところだけじっくり読む。楽しかったらつづける。それだけ。ほんと、それだけ。

それでもやっぱり読書は投資だろ……

どうしても「読書=投資」というイメージを払拭できない方もいるかもしれません。

その場合は物理的に読書の費用対効果を高めるしかありません。

ズバリ、読み放題サービスを利用すること。

Amazonが提供している「Kindle Unlimited」というサービスは、なんと月額980円(初月無料)で豊富な本、コミック、雑誌、洋書が読み放題。月額980円で(2回目

対応してない本とかもあるので、すべての本が読み放題ってわけじゃないですが、これなら読んだら読んだ分だけ得できますよね。

最初の月は無料でお試しできるので、登録してみて『あわないな』と感じたら解約すればいいです。

Amazonプライム会員なら毎月無料でKindle本が読めるので、こっちもおすすめ。KindleかFire端末は必要になりますが。学生ならPrime Student一択ですね。

ホント、Amazon関連サービスは『太っ腹すぎる!!!』ってなること間違いなしなので、ぜひチェックしてみてくださいね。ちらっと見るだけでも、すごい……ってなりますよ。