【診断テスト】自己肯定できないインポスター症候群←女性に多い理由とHSP・うつ病との違い

自己肯定できない「インポスター症候群」が日本で急増しています。

インポスター症候群とは、周りからは高く評価されているにもかかわらず、「自分なんて評価に値する人間じゃない」などと自分を過小評価してしまう傾向のことです。

インポスター症候群(=Impostor syndrome)の"Impostor"は、英語で「詐欺師」「偽物」といった意味。インポスター症候群は、別名「詐欺師症候群」「ペテン師症候群」とも呼ばれています。

インポスター症候群の人は、能力があることを示す外的な証拠があるにもかかわらず、「自分は詐欺師(のような人間)だ」「自分は成功に値しない」という考えを持っているのが特徴です。

僕自身、インポスター症候群であるという自覚があります。「謙遜」とはどこか違う、とても純粋な気持ちで「自分は評価に値しない」と信じ切ってしまっている節があるのです。

言い換えるならば、自己肯定感が低すぎるんですよね。一般的に「成功」と呼ばれるものを手にしたとしても、「自分の力で手に入れたものではない」「単に運がよかった」と考えてしまい、どこか後ろめたさを感じてしまう……。

今回の記事は、以下のような人におすすめの内容になっています。

こんな方におすすめ

インポスター症候群の主な7つの症状

インポスター症候群の症状は、主に以下のようなものがあります。

  • 自己肯定感が低い
  • 自分の実力を肯定できない
  • 評価されることが重荷に感じる
  • 自分のことを詐欺師のようだと感じる
  • 周りが思っているほど自分には能力がないと感じる
  • 自分の成功を単なる幸運やタイミングのせいと見過ごしてしまう
  • 自分の成功は「実際より能力がある」と他人を信じ込ませることで手に入れたものだと考える

インポスター症候群の人は周囲から「謙虚で控えめな人」と思われがちですが、本人は自信のなさから正当な自己評価ができずに悩んでいることが多いです。

【テスト】インポスター症候群の診断チェックリスト13項目

人から評価されることを避けている
自分の今の立ち位置は実力ではなく、運がいいから、周りの人に恵まれたからだと思う
能力がないと人から見抜かれることを極端に恐れている
他人から褒められると、嬉しさよりもプレッシャーを感じることの方が多い
「私なんて」「僕なんて」という自分を下げる言葉が口癖
自分より仕事ができる人や高学歴な人を見ると、自信をなくしてしまう
自分が仕事で成果を出したときのことよりも、頑張れなかったとき、失敗してしまったときのエピソードをよく覚えている
会議ではあまり発言しないのに、1対1で話すといいアイディアを出す
人と比較されることを常に恐れている
他人と自分を常に比較し、仕事を任せられたときに「~さんのほうが自分よりもうまくできるのに」と思ってしまう
上司からプロジェクトに関するアイディアを問われたとき、自分の考えではなく「この上司が好きそうなアイディア」を口にするなど「上司にとっての正解を言う」ことにこだわっている
「あなたの長所はどこ?」と聞かれても、すぐに答えられない
リーダー的地位に抜擢され、結果も出しているのに「自分には無理だ、辞めたい」と言ってくる
失敗するとパニックになり、隠そうとする

引用:自己肯定できない「インポスター症候群」が日本で急増している理由

3つ以上の項目に当てはまる人は「インポスター症候群」の可能性が高いです。ただし、確定的な診断ではないため、あくまで参考程度にお考えください。

インポスター症候群を抱える有名人

インポスター症候群を抱えていることを告白した(あるいはインポスター症候群だと思われる)有名人は以下の通りです。

  • 作家「夏目漱石1
  • 女優「エマ・ワトソン」
  • 俳優「トム・ハンクス」
  • 元米国大統領夫人「ミシェル・オバマ」
  • FacebookCOO「シェリル・サンドバーグ」
  • 元スターバックスCEO「ハワード・シュルツ」
  • 理論物理学者「アルバート・アインシュタイン2

他にも、ジョディ・フォスター、ナタリー・ポートマン、レディー・ガガ、ジェニファー・ロペスなどの著名人が「自分にはステージに立つ価値がない」などと感じてしまった経験があると告白しています。

インポスター症候群の人の5つの特徴

  • 完璧主義である
  • 勤勉(努力家)である
  • 自分の意見を軽視しがち
  • 失敗や批判を恐れてチャレンジしない
  • 周りの空気を読める豊かな感受性を持っている(HSP)

勤勉(努力家)である

インポスター症候群の人は、自分が偽物であると人から思われたくないために「熱心に働く」傾向があります。

勤勉さの結果として成功したり、人から称賛を受けたりもするものの、周りからの評価がますます「自分に対する偽物意識」を高め、目立つことを避けるようになります。

自信のなさから「昇格や昇進を見送る」といった行動をしてしまう人も珍しくありません。

また、インポスター症候群の人は通常の人の2~3倍の量を働いてしまったり、準備をしすぎたり、考え詰めたりしてしまうので、しばしば睡眠不足(不眠)や燃え尽き症候群に陥ることも多いです。

言い換えるならば、インポスター症候群の人は上手に休めないんですよね。

「周りの期待に応えなければならない」
「自分の成功は評価されるものじゃあない」
「自分が『使えない人間』だと思われたくない」
「自分にできることは、他人にもできるだろう」
「自分の知っていることは、他人も知っているだろう」

このような考え方によって、あえて自分が成長しづらい環境を選択したり、仕事のパフォーマンスが低下したりしてしまう──。

結果として、うつ病などの精神疾患に陥って退職に繋がることも十分に考えられるでしょう。

失敗や批判を恐れてチャレンジしない

インポスター症候群の人は、

「今は調子がよくても、いつか必ず失敗する」
「失敗したら周囲から批判されるに違いない」

と思い込んでしまう傾向にあります。

失敗すると「やっぱりダメだった」と感じ、成功しても「たまたま成功しただけだ」「運がよかっただけだ」と結論づけてしまうのです。

また、やるべきことを先延ばしにして、失敗を自分のせいではなく「準備不足のせい」にできるようにしてしまうこと(セルフ・ハンディキャッピング)もあります。

周りの空気を読める豊かな感受性を持っている

インポスター症候群の人は、どちらかというと「周りの空気が読めすぎる」という『HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)』の傾向があります。

HSPとは、「感受性がとても高く、生まれつき敏感な気質を持っている人」のこと。1996年、HSPを提唱したアメリカの心理学者エレイン・N・アーロン氏によると、「HSPは人口の15~20%、つまり、5人に1人の割合で存在する3としています。

インポスター症候群とHSPとの違いについては、後の項目で詳しく取り上げます。

インポスター症候群は病気ではない

ひとつ注意しておきたいのが、インポスター症候群は気質であり、病気ではないということです。

インポスター症候群は、もともと1978年、心理学者のポーリン・R・クランスとスザンヌ・A・アイムスによって提唱された概念。

事実、提唱者であるクランスは、インポスター症候群について「誰もが一度は経験するもの。特別なものではない」と述べています。

インポスター症候群とHSPの違い

インポスター症候群とHSPの共通点は「どちらも病気ではなく、気質である」ということですが、明確な違いもあります。

インポスター症候群とHSPの明確な違いは、先天的か、後天的か、という点です。

HSPが「先天的(生まれ持った気質)」であるのに対し、インポスター症候群は「後天的な要因が強い」傾向にあります。

インポスター症候群は、「社交不安障害(人前で恥をかく、または、恥ずかしい思いをすることを極度に恐れる)」の症状にも似ていると言えるでしょう。

「自分の中だけで不安を抱え、苦労している」
「自分がどのように感じているかについて話さない」
「必要以上に謙遜したり、自分自身を卑下したりする言動が多い」

といった点はインポスター症候群・HSPともに共通しているので、HSPの人はインポスター症候群に陥りやすいと言えるのかもしれません。

HSPの診断テスト」もありますので、ぜひチェックしてみてください。

【診断テスト】HSP気質=敏感な人の特徴とは?生きづらいのは繊細だから

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インポスター症候群とうつ病の違い

HSPはうつ病などの精神疾患になりやすい?」でも取り上げているのですが、インポスター症候群やHSPのように「心理傾向・気質」は、うつ病などの「病気」とはまったく違うものです。

  • HSPは「気質」:生まれながらに持っている感受性や気分の傾向を表す、先天的なもの。
  • うつ病は「病気」:人間関係などの環境の変化などによるストレスから発症する、後天的なもの。

うつ病の症状にもインポスター症候群と共通するものはあるのですが、うつ病の場合、発症に伴って考え方・性格・思考の大きな変化、あるいは「自殺願望(希死念慮)」の症状が見られることが特徴です。

実を言うと、僕は「HSP」であり、「インポスター症候群」であり、「うつ病」であり、「PTSD」であるという稀に見る珍珍スペックの持ち主です。

控えめに言ってもこの世界が生きやすいとは思えない人間なので、それなりに「インポスター症候群の対処法も上手である」という自負があります。

インポスター症候群の対策と治療法については、後の項目で詳しく解説していきます。

インポスター症候群は女性に多い

インポスター症候群は、特に「社会的に成功した女性に多い」とする研究4があります。

なんと、インポスター症候群に関する66本の学術論文のうち、約90%が女性学者による研究5です。

とはいえ、男性でもインポスター症候群に陥ることはありますし、専業主婦や学生も感じうる心理状態と言えるでしょう。

なぜ女性に多いのか?

インポスター症候群は、なぜ女性が感じやすい心理状態なのでしょうか?

主な要因としては、歴史的に社会が男女それぞれに求めてきた「期待の差」が挙げられるでしょう。

ひとつは、女性であるがゆえに求められなかった要素を発揮できても、それは外的要因のおかげと考えてしまうから。

つまり、肉体的・精神的強さ、権威、役職、知性などを発揮できたのは、運がよかったから、あるいは誰かに助けてもらったからなどと考えてしまうんですね。

もうひとつは、女性であるがゆえに求められてきた要素(奥ゆかしさ、おしとやかさ、家庭的など)を、必要以上に高いレベルまで達成してしまおうとするから。

「女性は女性らしく!」という考えや文化こそ、インポスター症候群の女性が急増している理由なのかもしれません。

インポスター症候群の原因とは?

インポスター症候群の原因は、「外的要因」と「内的要因」の2つに分類されます。

  • 外的要因:教育環境、周囲の大人たちの言動など
  • 内的要因:完璧主義、専門家・職人気質、自己効力感の欠如など

①外的要因(ほとんど日本の文化のせい)

外的要因とは、主に「幼い頃からの刷り込み」や「過去のトラウマ」と言い換えることができます。

  • 完璧」を求められていた
  • 周囲から「優秀だ」と言われて育った
  • 「女性の社会進出」に対して否定的な環境だった

また、以下のような心理もインポスター症候群を発症させる要因と言えるでしょう。

  • 「成功することで周囲から妬まれるのでは」という恐怖感
  • 「成功した自分が仲間はずれにされるのでは」という孤独感
  • 「失敗したときに叱られたり、目立ちたくない」という不安感
  • 「成長することで仕事量が増えたり、難度の高い業務を与えられたりしたくない」という抵抗感

謙虚さが美徳とされる国、日本

「能ある鷹は爪を隠す」「出る杭は打たれる」などのことわざがあるように、日本では「謙虚さ」や「謙遜」が美徳とされます。

「他の人と同じように振る舞おう」
「女性は女性らしく。男性は男性らしく」
「人より目立ってはいけない。いつも控えめに」
「自分の成功より、会社やチームの成功を願おう」

インポスター症候群を発症する人は、上記のような経験、心理的な負担がある種の「トラウマ」となり、

「自分が成功するのは望まれていない」
「自分が変わらなければ問題は起きない」
「目立たず、周囲に溶け込んでいたほうがいい」

などと思いこむことで、ストレスや不安から心を守ろうとする傾向があります。

日本は、島国という特性上、「個性」よりも「同調」が求められてきた歴史があることは事実でしょう。

しかし、このような教育方針や、行き過ぎた世間の常識の押しつけは、正直、吐き気がするほど嫌悪感を感じます。

事実、「日本人は諸外国と比べて自己肯定感が圧倒的に低い」ということが『内閣府が公開している資料6』からも読み取ることができます。

こんな国では自己肯定感は低くなるのも不思議じゃない」とさえ思ってしまいますね。

内的要因(生まれ持った気質や環境による心理変化)

内的要因とは、主に生まれ持った気質や、周囲の環境によって引き起こされた心理的変化のことです。

  • 完璧主義
  • 責任感が強い
  • 感受性が豊か
  • 専門家・職人気質
  • 他人本位(自分より他人を優先してしまう)

前述した通り、HSPの人はインポスター症候群に陥りやすいとも言えるでしょう。

インポスター症候群の5つの治療法・対処法

インポスター症候群は、病気ではないため「治療方法」はありませんが、克服するための考え方や対処法、避けるべきことはあります。

  1. 完璧主義をやめる
  2. 自分を認める(褒める)
  3. 褒められたら、まず「ありがとう」と言う
  4. 自分の力だけでやろうとしない(人を頼る)
  5. 今に集中する(未来のことを考えすぎない)

①完璧主義をやめる

まあ、やめようと思ってやめられたら苦労はしないのですが……。ただ、「『何事も、きちんと、完璧じゃあなきゃダメだ』というプレッシャーを捨てること」を普段から意識するだけでも効果はあります。

インポスター症候群の人は、「自信が持てない自分」と「成功している自分」のギャップに悩みやすい傾向にあります。

つまり、「今のままじゃあ自分はダメだ。もっと完璧にしないと。成功しないと」と思い込みがちなんですね。

また、自分に完璧を求める人は、他人にも完璧を求めやすいとも言えます。それが元でトラブルの原因になることもあるでしょうし、たとえ口には出さなくとも、心で思っているだけでストレスになります。

自分も、他人も、同じ人間です。失敗することもあれば、上手くできないこともあります。「完璧主義はできるだけやめよう」という意識を持って生活していけたらいいですよね。

②自分を認める(褒める)

インポスター症候群を克服するためには、少しずつでも自分自身の価値を受け入れ、自己肯定感を高めていくことが必要です。

自己肯定感を高める5つのトレーニング法」でも取り上げているのですが、「1日の終わりに、今日の楽しかったことや前向きな出来事をたった3行書く」という『3行ポジティブ日記』が自己評価を高めるためにはおすすめの方法です。

「自己肯定感が低い」「自信がない」と悩んでいる人ほど、ぜひ今から「自分を褒める練習」を始めてみましょう。

自分で自分を褒めてあげる習慣を持てれば、他人から褒められたときにも疑いを持たなくて済むようになるはずですよ。

④褒められたら、まず「ありがとう」と言う

「褒められたら、まず謙遜する」という日本独特の文化は、無意識のうちに「自分を過小評価してしまう人」を量産している原因となっていると感じます。

たとえ「無意識の謙遜」だったとしても、自分を低く低くしているうちに、自分の可能性をも狭めてしまう結果になりかねません。

褒められたときや良い評価をもらったときは、まず「ありがとうございます」とお礼を先に言うようにしましょう。

「自分を認めてあげる」というより、「褒めてくれた人の意見を素直に受け止める」という姿勢が大事です。

僕がフィリピンに住んでいたとき、日本人感覚で「褒められたら、謙遜」という対応をしたら、相手に怪訝な顔をされたことがあります。日本以外の国では、「謙遜=自分の意見が否定された」という認識が一般的なんですよね。

日本人の一般的な「謙遜」のイメージは、実はただの「卑下」であることがほとんどです。「謙虚」と「卑下」を混同しないようにしましょう。

「謙虚」と「卑下」の違い

  • 「謙虚」とは──自分を偉いものと思わず、すなおに他に学ぶ気持があること。
  • 「卑下」とは──自分をあえて低い位置に引き下げてへりくだること。

「謙虚な姿勢」と「自信を持った言動」は両立できます。そのためにも、まずは「褒められたら、まずお礼」を習慣にしていきましょう。

⑤自分の力だけでやろうとしない(人を頼る)

インポスター症候群を悪化させてしまう原因には、「自分に対して過度な期待や責任を持ってしまう」というものがあります。

僕自身、自分で勝手にタスクを増やして、勝手に疲れて、勝手にストレスを抱えていることがよくあるんですよね。

インポスター症候群の人にとっては「人を頼ること」は難しいかもしれませんが、なるべく「自分の力だけで何もかもやろうとしないこと」が大切です。

「身近な人を頼ることに抵抗感がある」といった方でも、お店で店員さんにアドバイスをもらう、病院に足を運んでサポートを受ける、Yahoo!知恵袋に質問を投稿してみるなど、「誰かを頼ってみる形」はたくさんあります。

インポスター症候群の人ほど、「一歩ずつでも自分の負担を減らすという姿勢」が持てるように心がけましょう。

⑥今に集中する(未来のことを考えすぎない)

インポスター症候群に悩んでいる人は、ネガティブな思考に支配されやすく、未来に対して不安を感じてしまいがちです。

将来のことを考えることは悪いことではありませんが、よくない思考ばかりが続くと心身への悪影響が現れ、目の前のことに集中できなくなっていきます。

もしかしたら「今に集中する」「今を生きる」ということは難しい課題かもしれません。

しかし、トレーニングを繰り返していくうちに、だんだんと意識が未来にすっ飛んでしまう現象は確実に減っていきます。

今に集中する訓練法

  1. 「あっ。いま『心』が未来に飛んでいたな」と思ったら、
  2. 「あっ、いけない。いまは『今』に集中しよう」と心を戻す。

単純なようですが、これを繰り返すうちに「今に集中するクセ」がついてきます。集中する対象はなんでもよくて、映画でも、アニメでも、本でも、ゲームでも大丈夫。

自分の手の指紋を細かく観察するでもいいし、川で拾ってきた石の重さや色、手触りを感じるでもいいです。

過去の後悔から抜け出し「今」を生きる方法』という記事も書いていますので、ぜひチェックしてみてください。

今やり直せよ未来を。過去の後悔から抜け出し「今」を生きる方法

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インポスター症候群を改善するための3つの対策

①比較癖を治す

インポスター症候群の人は、自分と他人とを比較してしまい、そのたびに自己嫌悪に陥ってしまったり、「自分はもっと完璧にならなければ」と思ってしまいがちです。

とはいえ、このご時世、人との比較から完全に離れることはできません。

「比較する環境が多いから、比較癖がついてしまう」ということも大いにあるかと思うので、まずは「SNSの使い方を見直す」ことから始めていきましょう。

  • アカウントは毎回ログアウトする
  • SNSのアプリを削除する(使うとしてもブラウザから使う)
  • 「スクリーンタイム」などの機能を使って、アプリに使用制限をかける
  • スマホの画面を白黒にする("色"がスマホ依存症を引き起こす要因とも言われている)

オーストラリアのインスブルック大学の研究では、「Faccebookに費やす時間が多い人ほど気分が落ちやすかった7」という結果が報告されています。

理想はSNSを完全にやめてしまうことですが、最初は「SNSの使用時間を1日30分に抑える」ことから始めていくといいでしょう。

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②ネット検索をしすぎない

ネットには、良いことも、悪いことも、ありとあらゆる情報が眠っています。

人間は「ネガティブな情報」に反応しやすい生き物なので、つい「ダメ」「危険」「避けるべき」「よくない」「やめるべき」などの否定的な言葉に引っ張られやすいです。

インポスター症候群の人は「真面目で努力家」な人が多いので、ネットにあるいろいろな情報も完璧に吸収してしまいがちな傾向にあると言えます。

まずは「自分は何を知ろうとしているのか?」という「問い」を設定してから、ネット検索をするように心がけてみてください。

1秒でもいいので、安易に検索をかける前に「自分の頭で考えるクセ」を持つことが大切です。

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③気持ちのリフレッシュ法をストックしておく

インポスター症候群を改善していくためには、できるだけ多くの「リフレッシュ法」をストックしていくことが重要でしょう。

マッサージやスパに行く、ジムでトレーニングをする、散歩をする、おいしいものを食べる、旅行をする、ストレッチをする、ホットミルクを飲む、などなど──。

インポスター症候群の人は、ついつい頑張りすぎてしまって、いつの間にか心身ともに疲弊していることが多いです。悪く言うと「休むのが下手な人」なので、意識して休む時間を作るようにしていきましょう。

いつでもどこでもリラックス状態を作り出すために「自律訓練法のやり方」を学んでおくのもおすすめですよ。

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辛いときは精神科に足を運ぼう

どうしても自分の力だけでは解決できそうになければ、ちょっと勇気を出して「専門医療機関に相談する」ことも検討しましょう。

僕自身、前々から「は? この世界、生きにくいわ」と思っていたのですが、不眠の症状で精神科に初めて行ったときに「うつ病とPTSDとの診断+HSP」が下されてめちゃくちゃ驚きました。

インポスター症候群はあくまで「気質」ですが、もしかすると、うつ病などの精神疾患が隠れている可能性もあります。

がんなどの病気と同じで、精神疾患も早期治療をすることが回復への近道です。「精神疾患」と聞くと反射的に嫌悪感を覚える人もいるかとは思いますが、今ではシンプルな対処法も多くあるので実はそれほど深刻に考える必要はありません。まず、そもそも日本は精神疾患大国ですからね。

28歳フリーランス僕が初めての精神科で「うつ病」と診断されたときの話という記事も書いています。

初めての精神科で「うつ病」と診断された28歳フリーランス男の話を聞いてくれ

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まとめ

インポスター症候群は、自己肯定感を高めていくことがとても大切になります。

別記事では「自己肯定感を高める5つのトレーニング方法」も詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

自己肯定感が低い原因と低い人の特徴は?自己肯定感を高める5つの方法

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via:インポスター症候群 - Wikipedia, インポスター症候群とは?HSPと症状が似ている?対処法についても紹介, あの有名人もインポスター症候群だった!【その背景と克服方法とは】, 自己肯定できない「インポスター症候群」が日本で急増している理由, インポスター症候群とは?仕事への影響と対処法, 成功者の女性が陥りやすい?大人気シンガーを悩ませる「インポスター症候群」とは

  1. 「私はこの世に生まれた以上何かしなければならん、といって何をして好いか少しも見当がつかない。私はちょうど霧の中に閉じ込められた孤独の人間のように立ち竦んでしまったのです。」(夏目漱石『私の個人主義』中公クラシックス版より)
  2. 「私のライフワークに対する誇張された自尊心は、私を非常に安心させる。 自分自身を無意識の詐欺師だと考えざるを得ない」(親密な親友に話したとされる内容)
  3. ひといちばい敏感なあなたが人を愛するとき―HSP気質と恋愛
  4. The Imposter Phenomenon in High Achieving Women:Dynamics and Therapeutic Intervention
  5. 2011年時点で発表されている学術論文
  6. [特集 1 自己認識|平成26年版子ども・若者白書(全体版) - 内閣府](https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/h26honpen/tokushu_02.html)
  7. Exploiting the Neuroscience of Internet Addiction