情報収集力を鍛える方法とは?コツは「問題の設定」から始めること

何かについて知りたいとき、物事を調べるときに「まず何から始めるか?」ということは非常に重要なポイントになります。

真っ先に思い浮かぶ方法としては「それについての知識や情報を集める」ことですが、実は、一番初めにやるべきことは別にあります。

「問題の設定」

はい、ズバリこれです。答えを探そうにも「問い」がはっきりしていなければ、見つかる答えもまた曖昧になってしまいます。

今回は、情報整理においての「問題の設定」について詳しく解説していきます。

情報を集めすぎると「情報の海」に溺れる

今の時代は、インターネット環境さえあればいつでもどこでも「ほぼ無限に近い量の情報」が入手できます。

大抵のことであれば、Google検索、もしくはYahoo!知恵袋、YouTubeを覗くだけで、おおよその全体像を掴むことができます。

しかし、「求める情報の深さ」によっては、詳しすぎる内容だからこそ逆に混乱を招いてしまう可能性もあります。

ただ「簡単でおいしいチャーハンの作り方」が知りたいだけなのに、「役に立ちそうだから」という理由で「フライパンの知識」やはたまた「おいしいチャーハンとは何か?」といった半ば哲学のような情報を仕入れてしまう──。

これでは、いつまで経っても本命の「簡単でおいしいチャーハンの作り方」の情報には辿り着きません。情報に溢れている今の時代だからこそ、これと同じようなことが特に起こりやすいと言えます。

YouTubeでは、自分の好みに合った動画がどんどんレコメンドされてきますよね。「目的の動画を観るだけのはずが、いつの間にか、おもしろ動画や猫動画の沼にハマっていた」という経験はおそらく誰しもあるのではないでしょうか?

情報は「系統立てて」集める

「何かについて調べよう」と思ったとき、人はついつい欲張りになってしまいがちです。

「役に立ちそうだから」
「おもしろそうだから」
「知っておいて損はないから」

──などと、あれもこれもと情報を仕入れていては、やがて「インプット過多」に陥り頭は混乱してしまい、断片的な知識しか残らず、もう散々──という結果になってしまいます。

ここで重要となってくるのが、「系統立てて集める」という点です。

「目的を明確化」する

調べるときはまず、「何を、何のために調べるのか?」を明確にしてから情報収集に取り掛かることが大切です。

「とりあえず本でも読んでみるか」「とりあえずYouTubeで自己啓発動画でも観るか」となってしまうと、せっかく得られた情報もあまり役に立たず、価値が激減します。

ピンポイントで知りたい情報にのみフォーカスすることで、知識の質が上昇します。的確な情報をピンポイントで撃ち抜ける「スナイパー」タイプのほうが、情報収集能力を鍛える上では有利なのです。

「考える時間」を作る

余計な方法を仕入れることに余計な時間をこれ以上使わないためにも、どの情報を、何のために調べるのか、という「問い」を設定してあげる必要があります。

つまり、問題を考えるための時間をまず設けることが重要ということです。

情報収集に関して「超おすすめ」の本

「問いが重要だ」という話については、以下の2冊が超おすすめです。

生産性の鬼が書いた「イシューからはじめよ」

僕の人生の教科書です。「イシュー」は、日本語で「問題点・論点」といった意味があります。

この本はタイトルの通り、「まずはイシューから考えていこう」という内容になっています。

著者の安宅和人氏は、東大の大学院生物化学専攻にて修士課程修了した後、経営戦略のプロとも言えるマッキンゼーに入社し4年半勤め、イェール大学脳神経化学プログラムに入学──といった経歴の持ち主です。生産性の鬼、生産性の神様みたいな人です。

そんな方が書いた本です。役に立たないわけがありません。

まずは本当に解くべき問題──イシューを見極めてから」と一貫した姿勢で書かれているので、読んでいてとても気持ちがいいし、分かりやすいです。

いざ実践しようとすると難しい部分もありますが、本の内容をひとつひとつ自分のものにしていけば、必ず役に立つはずです。超おすすめ。

東大・京大で1番読まれた本「思考の整理学」

「東大・京大で1番読まれた本」という触れ込みでも話題の「思考の整理学」です。

その証拠に、直近12年で、東大生・京大生ともに「7度」も「売り上げ第1位」を獲得しています。

この本は、情報の仕入れ方よりも「捨て方」に着目して書かれている、といった印象を受けます。

情報整理や思考の整理などについてのライフハックが30以上の見出しにわたって詳しく解説されています。空き時間に好きな項目だけ読めば、それだけで生産性が爆上がりするのでおすすめです。

Amazonの紹介文から「東大生の感想」です。

  • 今の時代に必要なのは、情報を手に入れることよりも「捨てる」ことなのだ。
  • 考えがまとまらない時、くよくよするのがいちばんいけない。
  • メモをとり、整理する癖がつきました!
  • 時を経ても変わらない価値がある。
  • この本を読んでいないなんて、人生の半分を損している。

これだけ持ち上げても、「思考の整理学」を読む価値は絶対あります。下手な自己啓発本に1500円も出すなら500円とちょっと出してこっち買おう。絶対買おう。

余談ですが、この本で紹介されている「カードを使った整理術」は僕の基本スタイルとなっています。

あまりやっている人はいないかもしれませんが、カード整理術は江戸川乱歩が愛用していたことでも有名な方法で、情報を系統立てて整理するには非常に便利です。ノートにはできない「並び替え」ができるのが何よりもの魅力です。

まとめ

以上の2冊を読んで、より効率的に情報収集能力を鍛え、限りある人生の時間を有効に活用していきましょう。