「スマホの利用時間を少しでも減らしたい」
「画面の見すぎによる疲労を少しでも軽減したい」
という悩みを抱えてはいませんか?
僕は以前からスマホ中毒がひどく、
「通知はすべてオフにしようね」
「本当に必要なアプリ以外は削除しようね」
「ベッドの近くには充電器は置かないようにしようね」
「時間管理アプリ(スクリーンタイムなど)で使用時間を制限しようね」
などのスマホ依存症対策は、ことごとく失敗に終わってきました。
少なくとも1日3時間はTwitterを見ていましたし、寝る寸前までベッドで横になりながらスマホをいじっているというのは日常茶飯事(正直、今もやめられない)でした。
しかし、スマホとパソコンに「意外な設定」をしてから、みるみるうちに「慢性的な眼精疲労」と「スマホ依存症」が改善されていきました。
なんと、1日3時間だったTwitterは1日5分ほどに減り、目の使いすぎから来る頭痛や肩こりも明らかに減ってきたのです。
「スマホ依存」あるいは「慢性的な眼精疲労」を防ぐ方法はズバリ──、
グレースケールだッッッ!!!!
「え? 意外でもなんでもなくない?」と思った方も、一度騙されたと思って今すぐにでも試してみてください。
そして、そのまま「カラーに戻したい衝動」をグッとこらえて半日間、過ごしてみてください。本当に秒で効果を実感できますので。
まるで"給水器をちゅっちゅするハムスター"のように「Twitterのタイムラインをせっせとスワイプしていた日々」が、文字のごとく、グレーの思い出と化します。
それではさっそく、スマホとパソコンをグレースケールに設定する効果とメリットを解説していきますね。
「今すぐグレースケールを試したいぜ!」という方のために、iPhone・Mac・Android・Windowsそれぞれのグレースケール設定方法についてもまとめています。
テクノロジー依存は心身にヤバい悪影響を及ぼす
ノースカロライナ州立大学クリスティン・グレゴリー博士によると、テクノロジー依存症の原因は解明されていないとのこと。
しかし、「薬物やアルコールの使用によって脳内に分泌される神経伝達物質『ドーパミン』が、テクノロジー依存症の脳内でも分泌されている」という説が、さまざまな調査の中ではもっとも説得力があります。
ある研究では「脳の構造自体を変化させている」という報告もあるようなので、僕らが思っているよりもずっとテクノロジー依存はヤバいらしい。
テクノロジーに依存する状態が続くと、
- 躁うつ、不誠実感、罪悪感、孤独、恐怖感などのネガティブ感情が強まる
- 不眠症や偏頭痛などの肉体的な問題に悩まされる
といった悪影響が出てきます。
人類史上最強の中毒性を持つ「スマホ」
2021年に1番売れた本としても有名な精神科医のアンデシュ・ハンセン氏の本『スマホ脳』には、以下のようなことが書かれています。
- 先進諸国の「睡眠障害」で来院する人の数は、およそ9人に1人
- スマホが近くにあるだけで学習効果、記憶力、集中力が低下する
- 現代人がスマホに触れる頻度は10分に1回、タッチ回数は1日平均2,600回
- 1日2時間超のスクリーンを眺める行為は「うつ」のリスクを高めるが、現代人は平均4時間眺めている
- 大企業が開発するアプリは、報酬系の快楽物質である「ドーパミン」が放出されるように作られている
「ティーブ・ジョブズを筆頭に、IT業界のトップは我が子にデジタル・デバイスを与えない」との紹介文があるように、テクノロジーに関わっている人ほど「テクノロジー依存症の怖さ」を知っているということなのでしょうね。
グレースケールにする効果とメリット
色彩が持つ魔力
NPO「Center for Humane Technology」の研究では、
「強烈な色彩は、脳に暖かみや気持ち良さを感じさせ、脳の報酬系(快感を感じさせるシステム)を活性化させる」
という結果が報告されています。
「色」による刺激は、僕らが思っているよりもずっと強力なものなのかもしれません。
白黒の画面は「衝動」を弱らせる
グレースケールにする最大の効果とメリットは、「脳の報酬系への刺激を鈍らせる」という点にあります。
Googleの元デザイン倫理担当者であり、NPO「Center for Humane Technology」を設立したトリスタン・ハリス氏いわく、
「グレースケールは、ひっきりなしにソーシャルメディアのフィードを読んだり、ゲームアプリをプレイしたりせずにはいられない『衝動』を弱らせる」
とのこと。つまり、グレースケールは「正の強化*」を取り除くために重要な役割を担うということです。
*正の強化とは?
ある行動の結果として「好ましい刺激」が与えられることで、その行動が増加すること。
もっと単純に言えば、「グレースケールに設定して、スマホを使う楽しさを減退させちゃおうぜ」ということですね。
グレースケールの設定方法まとめ
ここからは、iPhone・Mac・Android・Windowsでのグレースケール設定方法についてまとめていきます。
それぞれの項目には「グレースケールの切り替えができるショートカットの作り方」も掲載しているので、日常生活の中でもカンタンにグレースケールの切り替えができるようになるはずです。
テクノロジー依存症は、今後、間違いなく深刻な社会問題になっていくので、今のうちから対策を練っておきましょう。
iPhone
設定→アクセシビリティ→画面表示とテキストサイズ→カラーフィルタ(デフォルトはグレースケール)
ショートカットの作り方
- 設定→コントロールセンター→「コントロールを追加」の中から「アクセシビリティのショートカット」の+ボタンをタップ
- 再び設定に戻り、アクセシビリティ→ショートカット→「カラーフィルタ」にチェック
- 画面の上部を下にスワイプし、コントロール画面を表示させ、アクセシビリティのショートカットをタップ
- 「アクセシビリティのショートカット」の「カラーフィルタ」にチェックを入れることで、グレースケールとの切り替えができる
また、サイドボタンをトリプルクリック(3回素早く押す)すると、カラーと白黒が切り替わるようにもなります。
Mac
システム環境設定→アクセシビリティ→カラーフィルター→カラーフィルタを有効にする(デフォルトはグレースケール)
ショートカットの作り方
- システム環境設定→アクセシビリティ→一般→「ディスプレイのカラーを反転」が選択されていることを確認
- 「option+command+F5」で「アクセシビリティオプション」を表示→「ディスプレイのカラー反転」からグレースケールのオンとオフを切り替え
Android
Android端末は、使用している機種によってグレースケールの設定方法が異なります。
Android 9.0以降のAndroid、もしくはPixelを使っている場合は、以下の手順(Digital Wellbeing)で設定が可能です。
クイック設定パネルの編集画面を開く→「おやすみ時間モード」のタイルを追加→「おやすみ時間モード」をタップでグレースケールのオンとオフを切り替え
Digital Wellbeingに対応していない機種の場合は、以下の手順で進めます。
- 設定→端末情報→「ビルド番号」を数回連続でタップし、「開発者向けオプション」の機能を解放
- 設定→開発者向けオプション→色空間シミュレート→「全色盲」にチェック
ショートカットの作り方
- 設定→ユーザー補助→色補正→「色補正のショートカット」をオン
- ナビゲーションバーの「ユーザー補助機能ボタン(人が手を広げているようなアイコン)」をタップでグレースケールのオンとオフを切り替え
Windows10
スタート→設定→簡単操作→カラーフィルター→カラーフィルタをオンにする(デフォルトはグレースケール)
ショートカットの作り方
「ショートカットキーを使用してフィルターのオンとオフを切り替える」にチェックを入れると、「Win+Ctrl+C」でフィルターのオンとオフを切り替えることができるようになります。
まとめ
スマホやパソコンのテクノロジーは、現代人にとって間違いなく最強の中毒性を持ったドラッグであり、心身に悪影響を及ぼすパンドラの匣でもあります。
便利な道具だからこそ、誘惑に支配されずに使っていきたいものです。関連記事も多く書いていますので、ぜひ興味があるタイトルをクリックして読んでみてくださいね。
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