ゆうちょ銀行では、「屋号のみで口座を開設」することができます。むしろ、屋号のみで口座開設をするなら「ゆうちょ銀行一択」とも言えますね。
今回は参考までに、僕がバンドマン時代に屋号のみの口座を開設した際の手順を紹介します。
自分たちで作成したCDやTシャツなどのグッズを通販サイトで販売する際、以前までは僕個人の口座に振り込みをお願いして購入する形となっていました。
でも、やっぱり——見た目が締まらない、公私混同してしまいそう、ダサい、などなど——個人名の口座だと、どこか違和感があるんですよね。
「どうせならバンド名とか団体名、任意の名前で口座を作れないのだろうか?」と調べてみたら、屋号のみで口座を開設する方法がありました。
ゆうちょ銀行なら屋号のみで口座開設できる
メガバンクと呼ばれる大手銀行においては、個人事業主が口座開設をする際は通常、「とりてみ会社 木村拓也」のように「屋号+代表者名」になります。
振込詐欺等の予防や架空の会社を作らせない目的のため、このような形が採用されています。
こちらでも問題はないといえばないのですが、個人事業主やフリーランスの方は「どうしても屋号のみで口座を作りたい」という場合がありますよね。
ゆうちょ銀行であれば、屋号のみで口座を開設することができます。
ホームページを見てみると、個人事業主の口座開設について以下の表記がありました。
Q.個人商店の屋号名で振替口座を開設できますか。
A.法人格を有さない個人事業主の方は、屋号を別名として登録した振替口座を開設いただけます。別名のみを表記することも可能です。
つまり、「総合口座」ではなく、「振替口座」であれば口座を開設できるということですね。
個人事業主(フリーランス)が開設できる「振替口座」とは
総合口座と振替口座の違いをザックリと説明すると、
- 送金や決済の利用に特化した貯金(振替貯金)口座
- 通帳が作れない
- 利子が付かない
- 払込払出は申込時に決める1つの郵便局でしかできない
上記項目の下3つが振替口座の大まかなデメリットです。
払込払出の際には、印鑑が必要になりますが、僕は個人のゆうちょ口座も持っているので、ゆうちょダイレクトで振替口座から個人の口座へ移せばこの点は解決します。ですので、特に不便を感じたことはありません。
入出金は送られてくる証明書の確認になりますが、こちらもゆうちょダイレクトですぐに確認が可能です。
一方メリットとしては、
- 屋号で開設可能(僕が当初一番の目的にしていたこと、これ以外はあんまり考えてなかった)
- ゆうちょ銀行同士の手数料が無料、ゆうちょダイレクトの場合月5回まで無料
- もし代表者を変更しても、表示名は変わらない
これは作らない手はないでしょう。
口座開設に必要なものは「4つ」
- 団体もしくはサークルの団体規約
- 代表者の証明書(免許証、パスポート等)
- 会員名簿(代表、サークル参加者、経理、ほかメンバー等)
- 印鑑(代表者の印鑑でOK。団体の印鑑があればそれで、わざわざ作る必要はないです)
準備するものはこれだけです。僕の場合は大丈夫でしたが、自身のホームページを印刷したものを持っていくとさらに安心です。
念のため、ここでの「代表者」とは「本人の実名」になります。あくまで口座を作るということはお金が絡んでくるということなので、ペンネームやハンドルネーム(悪い言い方だと"偽名")だと手続きができないので注意が必要です。
心配な方は、最寄りの郵便局に問い合わせてみるか、一度直接出向いて話を伺ってみるといいですよ。僕の場合は行き当たりばったりで行ったせいで計3回も通ってしまいましたので。
参考までに僕が作成した団体規約の資料を載せておきます。会員名簿はメンバーの名前、代表者、役職があればそれを載せて完成です。
振替口座開設までの手順と具体的な流れ
- 事前に準備したものを"ぬかりなく"持って郵便局へ行く
- 受付で「個人事業用(サークル用等)の振替口座を開設したい」と伝える
- 「振替口座加入申込書」をもらえるので、記入して提出する
- 振替口座開設のお知らせが郵送されてくるのを待つ
準備さえしっかりできていればだいたい15〜20分で手続きは終わるかと思います。
振替口座開設のお知らせは「1〜2週間ぐらいで届く」ようです。僕の場合は1週間で届きました。
同時にゆうちょダイレクトの申し込みもしておくと効率的ですね。
まとめ
以上、ゆうちょ銀行なら簡単に屋号だけの口座を開設できるよ、という話でした。
「一度は絶対に断られる」とか、「担当者によって対応が違う」とか、いろいろな噂がありましたが、諦めずに足を運んでよかったです。受付の方もとても優しく教えてくれましたしね。
屋号のみで口座を開設してみたい方は、ぜひチャレンジしてみてくださいね。